夢をあきらめて田舎へ帰っていく若者。見送る私。20代と50代のふたりの間に思いの隔たりは何もない。

春の終わりの 夏の初め
君はこの街去ってゆく
光りまぶしくて 風がそよいで
君は目を細め何か言いたそで
言いかけたまま微笑みに変えた
くるり背を向け歩き出した
ゆるり長い下り坂
あれが最後の別れ道
君とのさよなら別れ道
夕焼け空が遠くでじっと
見ていた

いくつも別れを見てきたが、夢をあきらめる若者との別れはつらい。夢をあきらめないでとも言えない私がいる。私に夢があったのか。